「人事(採用担当)で必要なスキルはいくつあるの?」 結論「124個」あったので公開します


お客様 「人事、主に採用担当で必要なスキルはいくつあるのでしょうか?」

山根  「うーん、細かく分類すると100つくらいじゃないですか?」

お客様 「まとめてみたいですよね」

山根  「やってみましょうか(ものすごく大変そう…)」

お客様 「お願いできますか?」

山根  「はい。分類したら人事の方に見ていただいて、得点化したら面白そう」


というやり取りが先月末くらいにありました。
そこで、人事(採用担当)で必要なスキルをとにかくピックアップして分類してみたのです。


人事、主に採用担当として必要なスキルは分類するとは何でしょうか?

 ・面接スキル

 ・求人票作成スキル

 ・エージェントと話をするスキル

 ・媒体選定スキル

 ・社長を動かすことができるスキル

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挙げたらきりがありません。


そこで、100社のベンチャー企業の採用代行を経験したポテンシャライトが、人事の中でも主に採用担当として必要なスキルを分類してみました。ポテンシャライトは現時点では「採用」のプロフェッショナルですので、人事評価制度構築、理念/ビジョン浸透などは支援したことはありますが、専門領域ではありません。そのため「採用」についての話を中心に記載したいと思っています。


大きく分類すると「18」つあると思っています。


◆人事(採用)に必要なスキル

(1)どんな人が必要か?(要件定義設定スキル)

(2)採用手法/採用予算策定スキル

(3)会社概要作成スキル

(4)求人内容作成スキル(求人票作成)

(5)母集団形成スキル

(6)採用広報スキル

(7)書類選考実施スキル

(8)選考結果催促スキル

(9)面接日時調整スキル

(10)面接スキル

(11)面接フィードバックスキル

(12)最終面接ディレクションスキル

(13)内定前後のディレクションスキル

(14)適切な年収提示スキル

(15)入社までに必要なリストアップスキル

(16)オンボーディングスキル

(17)エンゲージメント向上スキル

(18)人事評価構築スキル


これはあくまで大分類であり、さらに分類されます。

一つひとつ説明していきたいと思います。


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(1)どんな人が必要か?(求人要件定義スキル)

まず大前提として募集を開始する前に「求人内容を要件定義」しなくてはなりません。いわゆる求人票を作成する業務ですね。ただ、これができる人が少ないのです。求人票を作成するときの必要項目がわかっていない方が多く、且つ適切な年齢、年収、必須要件、人物像などを設定することが求められます。

 1)適切な年齢を設定できるか

 2)適切な年収を設定できるか

 3)適切な必須要件を設定できるか

 4)適切な歓迎要件を設定できるか

 5)求める人物像を文言化できるか

 6)詳細に職務内容を書くことができるか 
 7)適切であり、且つ魅力的な職種名を設定できるか

 8)市場にどの程度そのレベルの人材がいるのかを把握できるか


(2)採用手法/採用予算策定スキル

職種別に適切な採用手法を選択しなければなりません。また、各採用手法がどれくらいの予算を必要とするのかも知っておく必要があります。

 9)適切な採用手法を選択できるスキル

  10)媒体詳細を熟知している知見

   11)各媒体の職種割合を把握できているか

   12)各媒体の年齢分布を把握できているか

   13)各媒体のスカウト返信率を把握できているか

   14)各媒体の金額を把握できるか

   15)各媒体のUIを把握しているか

  16)職種別の採用予算を算出できるか?

  17)予算策定表を作ることができるか?

 18)各媒体の運用工数を把握できているか

 19)登録者の集客方法(SNS、SEO、リアル)を知っているか

 20)エージェントについて熟知しているか

  21)各エージェントの業種、職種の強みを理解しているか

  22)各エージェントの特徴(量推しか質推しか)を理解しているか

  23)エージェントの中でも誰が優秀な担当者か理解しているか

 24)リファラル採用について熟知しているか

 25)選考フロー策定能力があるか


(3)会社概要作成スキル

上記(1)とやや被さりますが、自社の会社概要を正確に、且つわかりやすく表現する必要があります。そして魅力的なポイントを引き出し表現する必要があります。

 26)事業理解をすることができる

 27)会社の魅力を理解することができる

 28)会社の魅力を引き出せる(採用ブランディング)ことができる

 29)競合の特徴を把握するスキルがあるか

 30)ライティングスキルがあるか


(4)求人内容作成(求人票作成)

具体的な求人内容を現場や社長とすり合わせながら決めていかなくてはなりません。提案をしつつ、設定をする能力を指します。

 31)募集背景を聞き出しまとめることができる

 32)適切な年齢を提案、設定できる

 33)適切な年収を提案、設定できる

 34)適切な必須要件を提案、設定できる

 35)適切な歓迎要件を提案、設定できる

 36)求人ごとに求める人物像を文言化できる

 37)職務内容を聞き出し、適切に表現をすることができる

 38)わかりやすく、且つ魅力的な職種名を表現することができる

 39)キャッチフレーズを作成することができる

 40)職種ごとの職務の魅力を策定することができる

 41)配属先、部署構成などを把握し、表現をすることができる


(5)母集団形成

自社に対して応募をしてくださる人数、つまり応募数をどれだけ担保できるのかは採用担当の明確なスキルです。ここ最近はエージェントさんにお願いしていれば母集団形成ができる時代は終わっており、媒体をうまく活用したり、スカウトメールの活用はほぼ必須となっています。   

     42)媒体

  43)各媒体の運用手法を理解している

  44)スカウトスキルがある

   45)自社にマッチした求職者をピックアップできる

   46)スカウトメールを1to1で配信できる

 47)エージェント

  48)エージェントとの商談ができ、訴求をできる

  49)エージェントとの関係構築ができる

 50)リファラル採用

  51)リファラルの社内周知を臆することなくできる

  52)リファラルリストの運用ができる

 53)SNSを用いた集客スキル

  54)Twitter採用スキル

 55)応募数適正値を把握しているか

 56)募集数管理表の作成⇒運用ができているか


(6)採用広報

直近2年ほどでバズワードとなった「採用広報」。細かい説明は割愛しますが、自社を魅力的に表現するための広報を採用視点で行うことです。求人票作成とは異なり、インタビューの目的や伝えたいメッセージで写真撮影、執筆力などが問われますのでこれまでとは異なった能力が必要となります。

 57)採用広報全体戦略ができる(行き当たりばったりにならない)

  58)題材を考えることができる

  59)各回においてゴール設定ができる

  60)質問作成ができる

  61)インタビュー実施ができ、深掘りをする質問をすることができる

  62)トンマナなどを考慮した魅力的なライティングができる

  63)写真撮影ができる

  64)クリエイティブディレクション

  65)採用広報後にSNSなどで周知をする能力がある

 66)メディア/イベントへの参加ディレクション

  67)自社イベントがあった際にレポートを書くことができるスキル


(7)書類選考実施スキル

各職種において、求めるスキル、人物像は異なります。またここ最近はエンジニア、クリエイターなど専門職採用も増えてきており、専門職の書類選考ができるかできないかはスキルの差があると思います。

 68)求職者のレジュメを正確に読み取れる

 69)各職種においてレベル感を把握することができる

 70)自社の魅力の偏差値を把握することができる

 71)その求職者が市場においてどの程度価値があるか読み取れる(偏差値)

 72)スピーディーに書類選考をすることができる(1分目安)


(8)選考結果催促スキル

選考結果が現場からなかなか出てこない、という経験は人事誰しもしたことはあるかと思います。「検討しるからちょっと時間ください」と言われてしまい、エージェントさんから「まだですか?」と言われてしまう。これは僕の持論ですが、選考結果なんて30秒考えても30分考えても3日考えても結論はほぼ変わりません。むしろ決断力がない企業は成長しません。選考結果を相対比較をしたいのであればすこし 話は変わりますが、選考結果催促をしていく、滞留を管理していくスキルは明確に必要かと思います。

 73)選考においての「滞留」を説明することができる

 74)催促オペレーション策定ができる

  75)オペレーションルール策定(何日滞留が悪なのか、など)

  76)ATSの仕組み作成

 77)催促文章の作成ができる

 78)常に適正な滞留数(書類結果待ち、面接結果待ち、面接日時調整待ち)を把握している

 79)選考官との信頼関係構築


(9)面接日時調整

面接日時をただ調整しているだけでは人事としては能力に不足があります。細かくは下記します。

 80)可能な限り最短の日時にて調整ができる

 81)求職者の偏差値によって面接日時調整の強弱をつけることができる

 82)求職者/エージェントからの日時連絡に対してクイックレスポンスができる

 83)社内の選考官、求職者の状況によって面接調整をする先読み力、社内調整力、交渉力 

 84)面接詳細メールの質(文面、提供情報)


(10)面接官としてのスキル

人事として1次スクリーニングしたいですよね、どの職種においても。自分が得意な職種だけできれば良いというわけではありません。あらゆる職種の1次面接が担当できればベストではあります。また、ここ最近だとカジュアル面談の必要性もありますので、求職者の方を口説く必要もありますね。

 85)見極め力

  86)スキルを把握するための質問ができる

  86)人柄を把握するための質問ができる

 87)惹きつけ力

  88)自社の魅力的なポイントを把握している

  89)その求職者の軸によって魅力的なポイントを使い分けることができる

  90)人として魅力的な対応ができるかどうか(身だしなみ/コミュニケーション)

 91)カジュアル面談

  92)「面接」と「カジュアル面談」の違いを熟知しており、対応を変えることができる

  93)カジュアル面談の場合、本選考への接続をその場でできる

 94)ヒアリングシート作成ができる


(11)面接フィードバックスキル

面接結果が出た⇒フィードバックをエージェントさん、求職者様にどう伝えると良いのか。また現場からお見送り理由があがってきた時にその内容が不透明であることはよくある話です。そういった時にどう具体化させていくのかはすごく重要です。

 95)フィードバックフォーマットを策定できる(何の項目をフィードバックするのか)

 96)ポジティブポイント、ネガティブポイントを具体的に記載できる(実例を記載できる)

 97)ポジ、ネガを各項目別に点数化することができる、その点数の定義を決めることができる

 98)求職者へのお見送り連絡にて、不快にならないような文章を作成できる

 99)次回選考において、意図がある適切な面接官アサインができる

 100)求める人物像、スキルの誤差修正を都度できるスキル


(12)最終面接ディレクションスキル

たくさん応募を集めて、面接に進めて、そしてやっと設定できた最終面接。うまく進めたいですよね。最終面接に進める前くらいにどのように進捗を進めればベストなのかを戦略を立てて動いていく必要があります。

 101)最終面接前に求職者の意向確認を漏れなくできるオペレーション構築ができる

 102)意向確認フォーマットを策定できる

 103)意向回収ができた時に、内定承諾までの戦略策定ができる(惹きつけ内容、選考スピード感など)

 104)最終面接官に対して適切な指示(惹きつけ内容など)ができる

 105)競合他社を事業概要/特徴などを把握している


(13)内定前後のディレクションスキル

内定が出たら求職者様のご都合も考慮しながらどのように進めれば良いのかはすごく重要です。オファー面談は誰が出るのか、オファーレターは誰が説明をするのか、それは電話か、メールか、口頭か、などは重要です。

 106)内定前後のディレクション手法のノウハウ確立ができているかどうか

 107)内定を出す適切なタイミングを設定できるか

  108)求職者の志望度、他社選考状況によって駆け引きをすることができるか

 109)内定を伝える連絡手法を戦略的に設定できる(対面、電話、メールなど)

 110)オファー面談の戦略設計ができるか?

  111)オファー面談日時調整

  112)オファー面談は誰がで適切か設定できる

  113)その場でクロージングまでするべきかのジャッチ

 114)回答期限の設定ができるか

 115)オファー面談後の状況変化により柔軟な戦略変更ができる

 116)エージェント経由だった場合、エージェントとタッグを組んで戦略設計ができる


(14)適切な年収提示スキル

年収提示は求職者様の現年収、希望年収を参考に決定するかと思うのですが、そもそも自社で設定しているその年収額はその求職者様にとって適切なのか?高すぎないか、低すぎないか。そしてその金額は市場全体を見た時に適切なのかをジャッチする必要があります。

 117)日本の転職市場の平均年収、業種/職種の平均年収を把握している

 118)競合他社の年収ラインを把握している

 119)キャリアを読み取り、面接の評価によって適切な年収をジャッチできる

 120)社内の年収バランス+求職者の希望年収を考慮し、適切な提示年収を算出できる

 121)求職者が即決することができる提示年収を確定⇒社内調整して提示することができる

 122)提示年収に至った背景、理由などを正確に把握できる

 123)どのメンバーから年収提示をするのが適切かどうかをジャッチできる

 124)今後の年収の上がり方(昇給制度)を正確に説明できる


(15)入社までに必要なリストアップスキル

※次回までに作成


(16)オンボーディングスキル

※次回までに作成


(17)エンゲージメント向上スキル

※次回までに作成  


(18)人事評価構築スキル

※次回までに作成  

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※上記(15)〜(18)については採用領域とはさらに異なる領域でしたので、まだまとめておりません。


みなさんいかがでしたでしょうか?
もちろんこれ以外にも必要な能力はあるかと思いますが、ある程度分類するとこの124つになりました。


そこで、ポテンシャライトのメンバーにこの124つの能力について、いくつ自身は能力を持っているのかを自己判断で点数化してもらいました。


こんな感じに。

右上に得点が書いてありますね。各項目を「1」、「2」、「3」で自己判断して得点を記入していきます。124つ項目があるので、124 × 3点 = 372が満点です。点数化していくと自身の強みとかがわかってきます。大項目は18つありますので、大項目ごとに別メンバーと比較をしていくと自身の得意な領域もわかったりします。


けっこう良い感じに仕上がりました!


作るのはものすごく大変でしたが、当社で人事(採用担当)の能力を点数化することができましたので、これは社内外で使っていきたいと思います。


今後は当社が採用支援に入っている人事の方にもご興味あれば受けていただこうかと思っております。


※当社へ採用支援のご依頼がある企業様はこちらよりお問い合わせください。

Yamane Kazuki

新卒で入社した大手人材系企業にてマネージャーとして人材紹介事業に携わり、その後、IT/インターネット/ゲーム業界に特化した人材紹介会社立ち上げに参画。同社在籍時にはリクナビネクスト主催のキャリアカウンセラーランキング1位(3000名中)を獲得。2017年4月、株式会社ポテンシャライトを創業し、人材紹介事業と採用コンサルティング事業を推進している。