採用のプロが、ビジネススキルを8つのレベルに分類してみた

「どんな方が市場価値が高くて、どんな能力を持った方が年収が高いのか」


採用コンサルタントとして仕事をしていると、ふとこういった質問を頂戴することがあります。


業務の実務スキルのレベルが上がれば上がるほど、昇格をして年収が上がるのはもちろんごもっともだと思うのですが、ビジネスマンとしてどのような能力を身に付けていればいいのか、また会社の社長や役員、部長が何を求めているのか、ということを文言化してみたので自分のメモを残すと同時にアウトプットできればと思います。


今回は、「ビジネススキル」を8つのレベルに分けてみます。



(1)業務をこなせる

ある程度指示を受ければ、業務を8割方は問題なくこなすことができるレベル感の方。ルーティンで業務をしており、目の前にある課題を課題だと感じることがやや難しいレベルです。


(2)課題に「気づく」ことができる

業務にも慣れてきて、業務を行なう上で何が課題なのか、何がネックになって業務が進みづらくなっているのかを「気づく」ことができるレベル感の方です。ただ、気づいたことを周囲にアウトプットすることはありません。


(3)気づきを「アウトプット」できる

業務で感じた気づき、課題点を周囲にアウトプットして改善を促したり、自ら動いて改善をしようとするレベル感の方です。改善の効果もやや見られ、組織にメリットをもたらすことができます。


(4)アウトプットを「文言化」できる

アウトプットするだけだと、周囲の方に正確に伝わらないことが多いです。課題に思っていることやその施策を、文言化し、周囲に共有することができるレベル感の方です。文言化したことによって、若い社員の方々にも正確に伝わり、チーム全体がその課題点を認識することができます。


(5)課題点を文言化し、「ノウハウ」にできる

課題を抽出し、周りに伝達し、文言化したことにより組織の中では課題感の共通認識を取ることができました。ただ、その内容を組織全体で具体的に改善できるようなアクションプランまで落とすことができる方は、さらに価値が高いです。営業マニュアルと言うと少し堅いものになってしまうんですが、ノウハウを周囲に共有することができるレベル感の方です。


(6)ノウハウを「仕組み化」できる

ノウハウを文言化し周囲に共有する、ここまでは素晴らしいアクションです。ただノウハウとしたものが通過してしまうともったいない。風化してしまわないように、ノウハウが使われやすいような仕組みを整え、徹底することができるレベル感の方です。


(7)仕組みを「ブラッシュアップ」できる

ノウハウを仕組み化しても、そのまま放置してしまうことは多いかと思います。トレンドが変わりやすい昨今の世の中において、数ヶ月前のノウハウはノウハウではなくなってしまうケースが多いです。ノウハウをブラッシュアップし続けて、常に最新のノウハウとして整えることができるレベル感の方です。


(8)ノウハウを他社(他者)に販売できる

ブラッシュアップされたノウハウは、すごく貴重なものになります。おそらく数千万円、数億円の価値があるノウハウも多いかと思います。それをパッケージ化して販売することができるレベル。事業部長クラスですね。


こちらを見ていただいた際に、「自分は今までどのレベル感まで仕事をできていたのか?」とチェックして頂けると良いかと思います。


現在の役職、頂いている年収によってできる範囲は異なるかと思いますし、年収600万円以上頂いているのに、(1),(2)くらいまでしか日々できていない方は、転職先で年収は落ちるでしょうし、逆に年収300〜400万円の方が(5)くらいまでできるのであれば、おそらく近い将来年収600万円以上到達するかと思います。



上記とは例外に「スペシャリスト採用」があります。


気づきをアウトプットせずに、個人にスキルを溜めてとにかくその業務に対してスペシャリティを蓄積する立場の方。それはそれで素晴らしいかと思います。是非突き進んでいただければと思います。


あくまで個人的な所感で作成しましたが、自分の周りのメンバーが上記の(1)〜(8)の何に分類されているのかは見るようにしています。


けっこう面白いですよ。では。